がんばらなくていい、が一番効く年代――ゆる×更年期

浅草ゆるスタジオブログ

「更年期」という言葉に、まだどこか他人事のような響きを感じていた時期が、私にもありました。

でも実際にその年代にさしかかると、体は思っていた以上に、いろんな声をあげてきます。

これまでこのブログでは、鹿屋体育大学バスケットボール部とゆる体操の話や、私自身の産前産後とゆる体操の話など、人生のさまざまな場面で「ゆるむこと」がどう力になってくれるかを綴ってきました。今回は、更年期という年代の話です。

目次

気づけば、あちこちに出ていた変化

まず気づいたのは、肌の乾燥でした。

目の上が真っ赤になってしまい、皮膚科に相談に行ったこともあります。それまで肌のトラブルとはあまり縁がなかったので、「あれ?どうしたんだろう」と、正直戸惑いました。

眠りも変わりました。

夜中にふと目が覚めることが増え、朝までぐっすり眠れる日のほうが少なくなっていきました。

そして、五十肩。

少し兆しを感じていたと思ったら、ある日突然、腕が上がらなくなりました。洋服の着脱すら一苦労になったときは、さすがに驚きました。

さらに、顔全体がなんとなく下がってきたような感覚も。

「これが老化というものか……」

そこはもう、素直に受け止めるしかありません(笑)。

幸い、私の場合は婦人科に相談するほどのつらい症状には至りませんでした。

それでも、更年期という時期の体の変化は、何かひとつ大きな症状が出るというより、こんなふうに体のあちこちに少しずつ現れてくることもあるんだな、と身をもって知りました。

まず、自分の体をゆるめてみる

こうした変化を感じたとき、私がやってみたのは、いつもの「ゆる」を少し深めることでした。

ゆるトレの量を少し増やしてみる。

いつもより丁寧に体をゆるめてみる。

まずはそこから試してみました。

そうしているうちに、気になっていたことが、少しずつ気にならなくなっていきました。

眠りも以前より深く眠れる夜が増え、五十肩も、少しずつ動く範囲が戻っていきました。

何かを頑張って治そうとしたわけではありません。

ただ、ゆるめることを、いつもより少し丁寧に続けていただけ。

それでも、「あ、体ってちゃんと応えてくれるんだな」と感じたのを覚えています。

もちろん、症状が強いときや、気になる変化が続くときには、医療機関に相談することも大切です。

そのうえで私にとって「ゆる」は、変化していく自分の体と付き合っていくための、ひとつの大切な方法になっています。

なぜ、この年代に「ゆる」がいいのか

ゆる体操には、大きく3つの効果があると言われています。

①健康になる ②美しく若返る ③高い能力を発揮できるようになる

の3つです。

更年期という年代になって、私自身が特に実感しているのが、②の「美しく若返る」ということ。

これは、単に見た目を若くするという意味だけではないと思っています。

ゆる仲間たちともよく話すのですが、50代、60代になっても長くゆるを続けている人たちって、なんだか表情が明るいんです。

顔がきゅっと上がっていて、口角も自然に上がっている。

年齢を重ねれば、顔も体も少しずつ下へ下へと向かっていくもの。

それなのに、ゆる仲間を見ていると、

「やっぱり、ゆるっていいよね」

と、つい笑い合ってしまいます。

では、なぜなのでしょう。

私自身が長くゆる体操を続け、教えてきた中で感じていることがあります。

声に出しながら動く

ゆる体操では、「モゾモゾ」「ユッタリ」といった声を出しながら体を動かします。

声と動きを合わせていると、頭で「ちゃんとやらなきゃ」とコントロールしようとする力が、ふっと抜けていきます。

気づくと呼吸もゆったりして、体の余計な力も抜けている。

更年期は、女性ホルモンの変化に伴って、自律神経も揺らぎやすくなる時期です。

そんなときに、体の緊張をほどき、心地よく動く時間をつくることは、心身を穏やかな状態へ戻していく助けになるのではないかと、私は感じています。

骨盤や背骨を、細かくやさしく動かす

ゆる体操には、骨盤や背骨まわりを細かく、やさしく動かす動作がたくさんあります。

大きく伸ばしたり、強く引っ張ったりするのではなく、小さく揺らしたり、さすったりしながら、体の奥までじわじわとゆるめていきます。

やっているうちに体がぽかぽかしてきたり、呼吸が深くなったり、「ああ、気持ちいい」と感じる瞬間があります。

この「気持ちいい」という感覚を、私はとても大切にしています。

「頑張らない」からこそ、体が休まる

そして、私がこの年代になっていちばん大事だと思うのが、これです。

頑張らないこと。

きつい運動をする。

痛いところを我慢して伸ばす。

「衰えちゃいけない」と、自分を奮い立たせる。

もちろん、それが必要な場面もあると思います。

でも、ただでさえ体が大きく変化している更年期に、さらに「頑張らなきゃ」を重ねなくてもいい。

ゆる体操は、「気持ちいい」をとても大事にします。

無理に伸ばさない。

頑張って力を入れない。

上手にやろうとしない。

むしろ、力を抜いていく。

だからこそ、体も心も「もう頑張らなくていいんだ」と、少しずつほどけていくのかもしれません。

がんばらなくていい、が一番効く年代

更年期という時期は、体も気持ちも、これまでのようにはいかないことが増えてくる時期だと思います。

若い頃と同じように頑張っているのに、なんだか疲れる。

ちゃんと寝たはずなのに、すっきりしない。

今までなかったところに、不調が出てくる。

そんなときに、

「もっと運動しなきゃ」 「もっと頑張らなきゃ」

ではなく、

「まず、ゆるめてみようかな」

という選択肢があってもいいんじゃないかな、と思います。

私自身、この年代になって、あらためて実感しています。

ゆるむことは、弱くなることではありません。

変化していく自分の体と、うまく付き合っていくための力になる。

そして、まだまだ元気に動き、楽しみ、自分らしく過ごしていくための土台にもなる。

がんばらなくていい、が一番効く。

それは、この年代にこそ、一番必要な言葉なのかもしれません。

ゆる体操について、もっと知りたい方へ

ゆる体操は、運動科学者・高岡英夫先生が長年の研究をもとに体系化した、体をゆるめることを大切にしたメソッドです。

「ゆる体操って、そもそもどんなもの?」という方は、運動科学総合研究所の公式サイトもご覧ください。

また、私自身が長年ゆる体操を続ける中で感じてきた、「なぜ、ゆるむことがパフォーマンスにつながるのか」については、「ゆるむほど、伸びる。〜パフォーマンス with ゆる〜」でも綴っています。

今回の記事とあわせて読んでいただけたら嬉しいです。

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